【動画あり】プロが教えるナッぺのやり方【コツ・ポイント・道具・材料】
- プロがナッぺをしている動画が見たい
- コツやポイントを教えてほしい
- ナッぺする時に必要な道具や、材料について知りたい
- ナッぺについて、プロに色々質問してみたい
ナッぺ練習中
この記事では
- ナッぺの工程
- ナッぺのコツ・ポイント
- 使っている道具や材料
- ナッぺに関するQ&A
について書いています。
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こんにちは、かなえです。
福岡市でお菓子屋をしていました。
(現在は、転居などにより工房を閉めています。)
キャラクターや似顔絵など、オーダーケーキを主に作っていました。↓↓↓
目次
kanae_kai
【※工房を閉めたので、現在ご予約はお受けしておりません※】
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↓『カナエ菓子店』でYouTubeしてます↓
最近YouTubeを始めましたー!
お菓子作りの動画を色々あげていけたらいいな、と思っております。
この記事では、YouTube動画では説明しきれなかったこと、動画内で使用している材料や道具などを詳しく紹介していきたいと思います。
デコレーションケーキの作り方・ナッぺの仕方【コツ・ポイント】
まず、動画を見てもらった方が、記事の内容が分かりやすいです。
↓『デコレーションケーキ作り方・ナッぺのやり方【コツ・ポイント】』の動画はコチラ
工程は
- スポンジをスライス
↓ - 生クリームとフルーツをサンド
↓ - ナッぺ(表面にクリームを塗る)
↓ - クリームを絞る
- といった感じです。
※土台部分に使うジェノワーズ(スポンジ)は用意があるものとして作っています。
では工程1から順番に見ていきましょう~
【工程1 ジェノワーズ(スポンジ)をスライスする】
スポンジをスライスしていきます。
焼き面は(上面)は剥ぎ取ります。
動画では3枚にスライスしていますが、お好みで、2枚でも、4枚でもいいです。
(スライスを2枚にした場合は、サンドのフルーツを大きめにしましょう。)
上手に作るコツ・ポイント
- 慣れるまでは、まっすぐにスライスするのは難しいので、道具を使用しましょう(下で紹介しています)
- よく切れるナイフを使用しましょう
- スポンジは、どうしても焼き上がりが多少台形になるので、一番上の段を真ん中に持ってきましょう(詳しくは動画参照)
使用している材料・道具(器具)
【ケーキナイフ(ケーキスライサー)】
動画内で、スポンジをスライスしているナイフです。
パン用のナイフを持っている方はそれで大丈夫です。
もしどちらも持っていなくても、何回か使うためにわざわざ買うほどではないです。
ケーキ作りをほとんどしない方は、多少切りにくいですが、普通の包丁で十分だと思います。
【ルーラー】
私は使っていませんが(持っていないので…)、スポンジを均等な厚さにカットするための道具として、こんなのもあります。
2本で、スポンジを挟んで使います。
でも、これもわざわざ買うほどの物ではないです。
割りばしなんかを組み合わせて、十分代用可能です。
いろんな厚さの物(10mm、8mm、5mmなど…)があって、組み合わせることによってクッキー生地を伸ばすときや、パイ、タルト、などなどいろんな時に使えます。
ケーキ屋さんの厨房には大体あります。
よくお菓子作りをするけど、スポンジを均等の厚さにスライスしたり、生地を均等に伸ばすのが苦手な方は購入してもいいと思います!
アルミの物は結構お高いんですが、アクリルの透明なものだと安くであります。
私もヘビーユーザーのお菓子・パン作りの総合サイトcottaさんで、『ルーラー』と検索してみて下さい。
1本300円とか500円とかで買えるはずです。(1本売りの物と2本セットの物があるのでよく確かめて下さい)(※使う時は2本必要です!)
↑こんなのもあるみたいですが、これだと生地を伸ばす時とかは使えないので、どうせ買うなら私はルーラーを買った方がいいかなーと思います。
【工程2 生クリームとフルーツをサンドする】
スポンジにシロップをして、生クリームとフルーツをサンドしていきます。
スポンジの下の面はどうしても乾燥するので、両面シロップしましょう。
フルーツはお好みのもので大丈夫です。
上手に作るコツ・ポイント
- 後からズレないように、しっかり固めに立てた生クリームを使う。
- シロップはないのとあるのでは味が全然変わってきます。出来るだけ準備しましょう。(作り方は下記参照)
- シロップは、よくケーキを作る方は動画のように100均のスプレーに入れると効率がいいです。たまにしか作らない方は、もちろん刷毛でOKです。
使用している材料・道具(器具)
【生クリーム】
私は
- 5号(15cm)→生クリーム200ml
- 6号(18cm)→生クリーム300ml
の量の生クリームを用意します。
(砂糖は生クリームの6%~7%)
上面や側面にたっぷり絞りをしたい場合は多めに必要です。
ナッぺに慣れないうちは、生クリームがボサボサになってしまったりするトラブルがあるので、少し多めに買っておくのをオススメします。
固くなりすぎた生クリームは、立てていない(液状)生クリームを混ぜると調節が出来るので、生クリームを購入してきたら、全て立てずに少し残しておくといいです。
お店で生クリームコーナーを見ると、植物性と動物性があると思います。
その中でも脂肪分の違いや、細かい種類があるのですが、めちゃくちゃ簡単に説明すると
- 美味しさ:動物性>植物性
- 扱いやすさ:動物性<植物性
という感じ。
そして価格は、動物性が植物性の2倍くらいします。
サササッとナッぺが出来ればいいですが、慣れないうちは
動物性:植物性=1:1
で混ぜると、扱いやすさも丁度よく、味も美味しく出来るのでオススメです。
【シロップの作り方】
- 水 60ml
- 砂糖 20g
- お酒(ブランデーやキルシュなどお好みで) 20ml
水と砂糖を鍋で沸騰させるか、レンジで沸騰するまでチンするかして、何でもいいのでとにかく沸騰させる。
↓
お好みで洋酒を入れる
【パレットナイフ】(ナッぺベラ、ナッぺナイフ)
ケーキにクリームを塗る時に使います。
サイズが色々ありますが、そんなに大きいサイズではないケーキを作る時は、小さいパレットナイフの方が扱いやすいです。(動画内で私が使っているくらいのサイズ)
100均にも売っていて、たまにしか使わないなら100均のモノでも十分だと思います。
ケーキにクリームを塗る以外にも、色んな用途で使うので(柔らかいケーキを移動したり、チョコレートの加工をする時など……本当に色々な時)パティシエさんにとっては相棒の様な存在です。
【回転台】(ナッぺ台)
ケーキにクリームを塗る時に、くるくる回して使います。
↑大理石の物
↑金属の物
色々種類があるんですが、家庭用ならプラスチックの物でいいと思います。
私が使っているのは大理石の物で、友達がくれました……ありがとう。
ケーキ屋さんは大体金属の物です。メチャ高いしメチャ重いです。
「回転台なんか買いたくない!」って方は、大きな平皿でもなんとかなります。
【工程3 ナッぺ(表面にクリームを塗る)】
表面(上面と側面)に生クリームを塗っていきます。
上手に作るコツ・ポイント
- 生クリームの固さは、あまり固すぎず、でも絞りの模様がしっかり出るくらいの固さがちょうどいいです。(伝え方難しい…)
- ケーキは回転台の中央に置かないと上手くいきません
- パレットナイフは動かさず固定して、回転台を動かします。
- 最後側面のクリームの山を切って角を出すときも、パレットナイフの角度を固定して、水平にパレットナイフを動かします。
- どうしても生クリームが厚くなりがちなので、下のスポンジが見えそうで見えないくらいを目指した厚みにすると、食べた時に丁度いいです。
【工程4 クリームを絞る】
上に生クリームを絞ります。
上手に作るコツ・ポイント
- 生クリームの固さは、あまり固すぎず、でも絞りの模様がしっかり出るくらいの固さがちょうどいいです
- クリームを持っている方の手はあまり動かさず、最後にスッと引く
使用している材料・道具
【絞り袋】
があります。
私はケーキを作る時は使い捨ての物、焼き菓子など、硬いものを絞る時は繰り返し使うものを使用しています。
100均にもありますし、スーパーで生クリームを買った時に付いてくる付属品でも十分です。
【口金】
絞り袋にセットして使うものです。
質問に回答していきます!
今まで、ナッぺ練習中の人に質問されたことや、YouTubeでいただいた質問にお答えしていきます。
(順次更新しますので、質問があればこのブログのコメント欄やYouTubeのコメント欄からどうぞ!時間かかるかもですが、お答えします~)
Q:生クリームはどのくらいの量を用意していますか?
A:上にも書いていますが、5号(15cm)で200ml、6号(18cm)で300ml用意しています。(細かい事は上の『生クリーム』の欄を参照)
Q:生クリームはホイッパーで立ててますか?それとも電動ですか? 電動なら何分ぐらい泡立てればいい固さの生クリームがたてれますか?
ツノがたてばいい固さと言われていますが、立っても柔らかい時があります。具体的にどのくらいの固さになれば良いか教えて下さい。
A:私は大体電動で立てていますが、ホイッパーでする時もあります。
ミキサーの種類や速度、生クリームの種類や温度でも条件が全然変わってくるので、『何分』というので判断するのは、逆に失敗の元だと思います。
だから、「ツノが立つくらい」なんていう絶妙な表現をするしかないのですが、「ツノが立つ」にも色々ありますもんね… それでも言葉で表現するなら、 ツノが立っても、ホイッパーである程度の量の生クリームをすくい上げてみて、ボトッと落ちるのは柔らかいです。 そのままの形でホイッパーに残っているなら、柔らかくないです。
ただ、柔らかい場合はもう少し立てればいいだけなので、少し塗ってみて、柔らかいと思ったらもう少し立ててみる…という風にして、やってみるといいと思います。
Q:ナッぺをする時に綺麗に角が出ないです。角の出し方がしりたいです。
A:角が出ないのは、角を切る時にパレットナイフを水平に動かせていないか、生クリームが柔らかいのが原因だと思います。
適切な固さの生クリームを使用する
↓
側面を塗る時に、生クリームがしっかり上にせりだすようにする
↓
パレットナイフを水平に動かして、生クリームを切る
そうすれば、必ず綺麗に角が出ます。
Q:ナッぺをすると、表面に気泡が沢山出ててしまいます。
A:多すぎる気泡の原因は生クリームの立てすぎです。ただ、多少の気泡はあまり気にしなくていいと思います。
Q:生クリームがボサボサになってしまいます。生クリームの脂肪分などは重要ですか?
A:動物性の生クリームは、ずっと触っているとボサボサになってきます。
しっかりクリームを冷やしながら、気温の低い場所でナッぺをすると、ボサボサになりにくくはなりますが、何回も何回も触っているとどうしてもボサボサになります。
また、脂肪分が高い生クリームの方がボサボサになりやすく、扱いにくいです。
ナッぺに慣れるまでは、どうしても何回も生クリームを触ってしまうと思うので、動物性の生クリームと植物性の生クリームを1:1で混ぜて使うと、ボサボサになりにくく、かなり扱いやすいです。
Q:ショートケーキ(カットケーキ)にする時のポイントはありますか?
A:カットする場合は、ナッぺした後に30分くらい冷蔵庫で冷やすと、綺麗にカットしやすいです。(むき出しで30分以上冷蔵庫に入れる場合は、表面の生クリームが乾燥するので、箱に入れるなどしましょう)
カットする時に、中央にフルーツがあるとグチャッとなりやすいです。
サンド用のフルーツを並べるとき、中央には置かないようにするといいです。
あとは、ナイフをしっかり温めてカットすると綺麗にカットできます。
Q:ナッぺ初心者です。下塗りはした方がいいですか?
A:慣れるまでは、一度全面に薄く下塗りをしてから、仕上げ塗りをした方がジェノワーズ(スポンジ)のクズが表面に出てこないのでやりやすいと思います。
Q:側面が台形になってしまいます。
A:パレットナイフを回転台と直角に固定して動かさず、回転台だけを動かせばまっすぐになります。
人それぞれクセがあって、自分では直角にしているつもりでもなっていない事があるので、どうしても台形になってしまう場合は「ちょっと逆台形になってない…?」っていうくらいでやると、まっすぐになったりします。
Q:左利きです。右利きの人とのやり方の違いはありますか?
A:私も左利きです。特に違いはありません。
回転台を回すのも、時計回りでも反時計回りでも自分のしっくりくる方でいいと思います。
パレットナイフに関しても、右利きも左利きも同じです。
Q:回転台を使わずに、簡単に綺麗にナッぺをすることは出来ますか?
A:できます。
平皿(出来るだけ淵のそり上がっていない平らなもの)にスポンジを置いて、お皿を回転台のように動かしてすることは可能です。
側面をネイキッドケーキ風(わざとスポンジを見せる)にしたり、わざと模様を出すようにすると、お皿でも見栄えよく仕上げることができます。
ナッぺが上手く出来ない…綺麗に仕上げる一番の方法は【練習】です
パティシエとしてお店で働いている時代、
「ナッぺを早く綺麗に仕上げるにはどうしたらいいですか?」
と、よく後輩にきかれていました。
その時の私の返答は
「練習するしかないね(^^)/」
この記事で長々と書いてきたような、コツやポイントを色々と教えることは出来るんですが、『感覚』をつかむためには、残念ながら練習するしかないです…。
製菓材料・道具の購入について
私は、粉や砂糖などは、ほとんど近くの業務用の食材を販売しているお店で購入しています。
お店の規模が小さいので、業者さんに配達してもらうほどじゃないからです。
が、そういったお店には、特別な製菓材料は置いていないことがほとんどです。
なので私は、特別な製菓材料・道具はお菓子・パン作りの総合サイトcottaで購入しています!
季節ごとのレシピやラッピングが見れられて、サイトを見るだけで楽しいですし、お菓子作りのコツなどを詳しく説明しているコラムなどの読み物も充実しているので、勉強にもなります。
5,000円以上購入すると送料無料なので、買いたいものをメモしてため込んでから、いつもまとめて購入してます!
めずらしい製菓材料・道具も大体の物がそろっているので、探しているものが近くのお店で見つからない場合は、一度覗いてみるといいですよ~。
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お菓子屋を開業した時の話をシリーズものとして書いています!
小さなお菓子屋の開業に興味がある方は是非覗いてみて下さい~!